仕事を読み解く
ヒント

わたしたちの日々を、社員の声を通じて紹介します。

建築技術 タイトル2

建築現場の「人と人をつなぐ」仕事に魅力を感じて

私は学生時代、建築学科で構造や設計を学んでいましたが、正直、設計よりも「現場で人と人をつなぐ仕事」に興味がありました。アルバイトでリフォーム現場に入ったとき、大工さんや電気屋さん、塗装屋さんなどたくさんの職人さんが協力して一つの空間をつくり上げる姿に感動したんです。その経験から「家づくりの現場をまとめる現場監督になりたい」と思い、地元の住宅会社に入社しました。以来、現場監督として新築住宅やリフォームの工事管理を担当しています。

少人数の会社だからこそ、一人で幅広く対応

当社は中小規模の住宅会社なので、現場監督も設計・工程管理・安全管理・職人さんとの調整、お客様対応まで幅広く担当します。最初は「ここまで全部やるの?」と驚くこともありましたが、経験を積むうちに「一棟丸ごと自分が責任を持ってまとめる」ことができるやりがいに変わりました。もちろんすべて一人でやるわけではなく、営業や設計、先輩監督、職人さんたちと一緒にチームで動いています。でも最終的に「この現場をどう仕上げるか」は現場監督にかかっているので、責任は重いですが、その分完成した時の達成感は格別です。

工期を守る、品質を守る、安全を守る。それが現場監督の仕事

現場監督の仕事を簡単に言うと、「予定通り、きちんと、安全に完成させること」です。例えば天候が悪いと工事が遅れたり、職人さんの予定が急に変わったり、材料の納期が遅れたり……住宅現場は毎日がトラブルとの戦いです。そんな時に「どうしたら工期に間に合うか」「安全に作業できるか」を考え、職人さんやメーカー、時にはお客様とも相談して最適な方法を決めていきます。特に住宅の場合、お客様がずっと住む家なので、品質には絶対に妥協できません。細かいところまで確認し、納得できる仕上がりになるまで職人さんと一緒に手直しすることもあります。

職人さんたちとの信頼関係が、いい家づくりにつながる

私は、現場監督の一番大切な仕事は「職人さんたちとの信頼関係づくり」だと思っています。職人さんは長年この地域で住宅を建ててきたベテランの方も多く、私よりも経験豊富な方ばかり。そんな方々が「S.Nの頼みならやろうか」と言ってくださるような関係性を築くことを大事にしています。そのために、日頃から感謝の気持ちを伝えたり、工事の段取りを事前にしっかり説明したり、困った時は一緒に考えたり、地道なコミュニケーションを大切にしています。職人さんたちと一丸となってつくった家が完成した時は、本当に感慨深いです。

お客様との距離が近い現場監督

当社では現場監督もお客様と直接話す機会が多いです。特に工事中、「この仕上がりで大丈夫か」「ここに棚を付けられないか」といった細かいご相談を受けることがよくあります。設計図には書いていない細かい調整を現場で判断し、「こうした方が良いですよ」とアドバイスしたり、「大工さんにこうお願いしましょう」とすぐに対応できるのが、中小企業の良さだと思います。お引渡しの時に「現場のことまで親身に考えてくれてありがとう」と言っていただけると、この仕事をやっていて良かったと心から思います。

後輩育成と、現場改善にも挑戦

最近は若手の現場監督も少しずつ増えてきて、教える立場にもなってきました。私も最初は失敗ばかりでしたので、後輩たちには「まずやってみよう、でも分からなかったらすぐ聞いて」と伝えています。また、現場の業務効率化や安全管理のために、アプリを使った工程管理や写真共有など、現場のデジタル化にも取り組み始めています。昔ながらのやり方も大事ですが、時代に合わせて改善できるところは変えていきたいですね。

これからの目標

これからは、さらに複雑な構造の家や、長期優良住宅・ZEH住宅など、性能にもこだわった家づくりに挑戦したいです。また、地域の住宅会社として「若い人が建築業界に興味を持ってもらえるような現場環境づくり」にも力を入れていきたいです。家を建てる仕事は地味に見えるかもしれませんが、暮らす人の幸せを形にする、誇りある仕事だと自信を持っています。

人との信頼でつくる家づくり

私がこの仕事で一番大事にしているのは、「人との信頼関係」です。お客様、職人さん、同僚、みんなとの信頼があるからこそ、良い家づくりができると思っています。これからも地域の人たちに喜んでもらえる家を、チームみんなでつくり続けていきたいです。

社員略歴

S.Nさん/建設部/2017年入社
現場監督として新築・リフォームの工事管理を担当。工程管理、安全管理、品質管理を一貫して行い、職人との信頼関係を重視した現場づくりが強み。若手育成や現場の効率化にも積極的に取り組む。