建築を学んだ学生時代。「暮らしを提案する仕事」を目指して住宅営業に

私は大学時代、建築学を専攻していました。建築設計そのものも面白かったのですが、在学中に住宅展示場のアルバイトを経験したことで「自分は建物を設計するだけでなく、暮らし方まで一緒に考える仕事がしたい」と思うようになりました。卒業後、地元で暮らしたいという気持ちもあり、地域密着で住宅提案を行っている当社に入社しました。今は、新築住宅の販売を中心に、お客様の土地探しから設計提案、資金計画、場合によっては中古住宅の活用まで、幅広く担当しています。「お客様の暮らし全体を考えられる営業」を目指して、日々仕事に取り組んでいます。

「土地探し」から始まる家づくり。営業の役割は“暮らしのコーディネーター”

私たちの地域では、新築住宅をご検討されるお客様の多くが「まず土地から探したい」という状況です。都市部と違って土地情報が豊富なわけではなく、ご家族の通勤・通学、利便性、周辺環境など、いろいろな条件を考えながら土地探しからサポートする必要があります。私は、建築学で学んだ土地環境と建物配置の関係や、日照・風通し・道路との関係などを踏まえて、「この土地ならこんな暮らしができそうですよ」とご提案するよう心がけています。単に「家を売る」のではなく、「この土地で、こんな暮らしが実現できますよ」と伝えることが、営業の役割だと思っています。

一人のお客様に長く深く関わる、少人数の会社ならではのやりがい

当社は小さな会社なので、一人のお客様に最初から最後まで深く関わります。初めて展示場や相談会に来てくださった時から、土地探し・住宅プラン・契約・着工準備・現場進捗の確認・引き渡し、さらにその後のメンテナンス相談まで、すべて営業が対応します。大変ではありますが、その分「◯◯さんに最初から最後まで見てもらって安心でした」と言っていただけるのは、ものすごく嬉しい瞬間です。時には「照明器具の選び方」「カーテンの色合わせ」など、建物以外のご相談もいただき、一緒に家具屋さんを見に行ったこともあります（笑）。お客様の暮らしのパートナーとして、何でも相談していただける関係性を築けるのが、この仕事のやりがいです。

困難な提案でも、お客様の「やりたい」を叶えたい

印象に残っているのは、あるお客様から「薪ストーブのある平屋にしたい」というご相談をいただいた時のことです。土地の広さや予算的に平屋は難しく、薪ストーブも安全対策や排気計画が課題でしたが、お客様の「どうしてもやりたい」という気持ちを実現するために、設計士・現場監督・メーカーと何度も打ち合わせを重ねました。最終的に、リビングに開放感のある勾配天井を採用し、2階建てだけど平屋のような暮らしやすさを実現し、薪ストーブも設置できるプランに仕上げました。完成した時に「思い描いていた暮らしができました！」とおっしゃっていただいた時の達成感は、今でも忘れられません。

若手営業としての課題と、今後の挑戦

まだまだ学ぶことは多く、先輩たちに助けられながら仕事をしています。特に私は設計知識はあるものの、金融や税制、土地取引の法律面など、不動産・住宅ローン関係の知識は日々勉強中です。少人数の会社だからこそ、自分ができることを増やさないといけない、という責任感があります。最近は自分が担当するお客様以外の土地仕入れや商品開発にも携わるようになり、営業という枠にとらわれず、会社全体を良くするためにできることを考え始めています。将来的には、土地活用や中古住宅のリノベーション提案など、地域の空き家課題を解決するような仕事にも挑戦したいです。

地域密着の住宅会社として、まちづくりの一翼を担いたい

私たちの仕事は、単に「家を売る」のではなく、「地域の暮らしを支える」ことだと思っています。一棟一棟の住宅が、街並みをつくり、人の流れを生み、地域に新しい活気をもたらします。また、完成した家を見たご友人やご近所の方から「こんな家、いいね」と言っていただき、そこから新しいご縁が生まれることもあります。そうして地域に根差した信頼関係が広がっていくことが、この会社の存在意義だと思っています。

お客様の暮らしを、一緒に楽しむ気持ちを忘れずに

私は常に「お客様と一緒に家づくりを楽しむ」ことを大切にしています。もちろん、住宅購入は人生の一大事ですし、不安や悩みも多いです。だからこそ、真剣に、でも楽しく、一緒に考えていく姿勢が信頼につながると思っています。「M.Tさんと家づくりできて良かった」と言ってもらえることが、営業として一番嬉しい瞬間です。これからも、住宅を通して地域の暮らしに貢献し、まちの未来を少しでも明るくできるように、自分自身も成長していきたいです。